共に成長する、少林寺拳法の「組手主体」

少林寺拳法の練習には、他の武道やスポーツとは少し異なる、とても大切な特徴があります。それが「組手主体(くみてしゅたい)」という考え方です。

少林寺拳法は、基本的に「二人一組」で練習を行います。これには、技術を磨くためだけではない、深い理由があります。

 「相手」は敵ではなく、鏡である

武道において、間合いや駆け引きを学ぶには相手が必要です。しかし、少林寺拳法では相手を「倒すべき敵」とは見なしません。

「自分が上手くなるためには、相手にも上手くなってもらわなければならない」と考え、交互に技をかけ合い、研究し、楽しみながら上達を目指します。

「あなたと共に」が育む、しなやかな人格

練習を重ねるうちに、自然と「自分も成長したいが、あなたにも上手くなってほしい」という願いが芽生えます。

馴れ合いではなく、真剣に向き合う中で相手を敬う習慣が身につき、自然と協調性のある豊かな人柄が養われていくのです。これは、一人きりの練習では決して得られない宝物です。

指導者とも「二人三脚」

時には指導者と一対一で向き合うこともあります。この時も精神は同じです。

• 指導者:「どうすればこの人がもっと上達し、理解を深められるか」を真剣に考える。

• 教わる側: その真剣な姿を見て「この先生の期待に応えたい」と奮起する。

この信頼の循環もまた、少林寺拳法が大切にする「組手主体」の形です。

少林寺拳法が目指すもの

「自分だけが良ければいい」という利己主義ではなく、「半分は自分の幸せを、半分は他人の幸せを」と考え、行動できる人を増やすこと。

もし、この「組手主体」の考え方が世の中に広がれば、お互いを思いやり、共に支え合える朗らかな社会になると私たちは信じています。まずは私たちが道場でこの精神を磨き、社会へとつないでいく。それが少林寺拳法の歩む道です。

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